約 886,208 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3499.html
涼宮ハルヒの軌跡 プロローグ 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(中編) 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(中編) 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(前編) 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(後編) 涼宮ハルヒの軌跡 エピローグ -----下記のものは別の方がご厚意により作ってくれたものです----- 涼宮ハルヒの軌跡 動画(PC版) ※Divxコーデック必須
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1051.html
涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 涼宮ハルヒの終焉 第一章 涼宮ハルヒの終焉 第二章 涼宮ハルヒの終焉 第三章 涼宮ハルヒの終焉 第四章 涼宮ハルヒの終焉 第五章 涼宮ハルヒの終焉 第六章 涼宮ハルヒの終焉 第七章 涼宮ハルヒの終焉 第八章 涼宮ハルヒの終焉 最終章
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/887.html
涼宮ハルヒの追憶 chapter.0-Birthday- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.1 -call pastrain- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.2 -cruelgirl sbeauty- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.3 -VeryMerryHappy- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.4 -AirReason- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.5 -MagicalRomanticFreestyle- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.6 -We aretheMassacre- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -allimperfectlove song- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission-daydreamloveletter- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -breathcannotescape wall-
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2120.html
お悩みハルヒ ~1部・片思い発覚編~ ~2部・決意と告白編~ ~3部・不思議な返答編~ ~最終部・主導権の行方編~
https://w.atwiki.jp/yuriharuhi/pages/43.html
建前は冬合宿、その実は今年度最後の大騒ぎ、または古泉劇団発表会の場となった鶴屋家別荘。 掘ゴタツに足を突っ込んで、俺達はハルヒと古泉が共同製作したスゴロクに興じていた。 「はい。次、有希の番ね!」 手元に転がって来たサイコロを拾い上げて、ハルヒが長門に手渡す。 長門はサイコロを手の平で受け止め、すぐに少しだけ手を傾けてテーブルに落とした。 「…に」 振ったサイの目に書かれた数を呟いて、長門はコマを二マス進めた。 げえ。それが俺が長門のコマが止まったマスの指令を読んだ感想だ。 「『団長を気分良くさせる言葉を五種類以上言う』…」 ぱちり、と一回だけ瞬きをして長門はそれを読み上げた。 どうする長門。お前は社交辞令とかには無縁な奴だよな。 天上天下唯我独尊が乗り移ったようなハルヒを褒めるなんて、罰ゲームにしかならないぞ。 そう俺が考えていると、 「有希? その…できなくても別にいいのよ? 有希は素直だから、褒め千切るなんてできないだろうし、キョンみたいに罰金なんて言わないわ」 と、ハルヒが少し困ったように長門の顔を覗きこんだ。 何かもう、文句を言う気にもなれんな。この俺限定の不平等にも長門限定の気ィ使いっぷりにも慣れちまった。 あと暗にそれは褒め千切る天才の古泉は素直じゃないって言ってることになるぞ。 いや、その通りだが。 ハルヒや俺の心配をよそに、長門はコタツの中で身をよじって、ハルヒの正面を向くように座り直した。 お、パスしないのか。 「活発」 ひとつ目だな。まあ嘘ではないだろう。 「健康的」 ふたつ目。あれ、それってひとつ目のと意味被ってないか? 「物怖じしない」 みっつ目。あー、まあな、当てはまるわな。 「優しい」 よっつ目。長門限定だがな…ところでハルヒよ、今のお前に鏡を見せてやりたくてたまらんのだが。 なんつーだらしない顔だ。 よっぽど嬉しいんだろうな。 最後の一個。 五種類以上ってことは、いつつより多くてもいいと言うことだが、最低限のいつつでも上出来だろう。 なんてたってハルヒを褒める言葉だからな、いつつは多過ぎるくらいだ。 さーて、長門は最後に何と言うかな? 「…好き」 それは…褒め言葉なのか?個人的な感情じゃないのか?? 長門の爆弾発言に、見ろ、朝比奈さんはおろか古泉まで固まってるじゃないか。 こんな時でも落ち着き払っている多丸さんは流石だな…鶴屋さん、大爆笑してるのなんてあなただけですよ。 いや、それよりも…おいハルヒ!! なんだってお前はタコみたいに真っ赤になってるんだ!? 「わ、私もよ…」 もじもじ、と効果音を背負えるほど顔を更に赤く染めて言うハルヒに、 「そう」 とあくまで無表情な長門。 朝比奈さんが何となく寂しそうに見えるのは…俺の気のせいだ、うん。 終わり。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/535.html
暑い… ミンミンミン・・・ 暑い… ミンミンミン・・・ 暑い!! そう、今の季節は夏、太陽が怒ってる様に思えるぐらい暑い… まったく、部室にクーラー付けてくれんかね? 「文句言わないの!」 今のは、団長様のセリフである。 ハルヒ「冷凍庫にアイスあったでしょ?あれで我慢しなさいよ」 へぃへぃへぃ…ん?ハルヒの膝に、何か置いてある…ノートのようだ 「ハルヒ」 ハルヒ「何?」 「これは、何のノートだ?」 ハルヒ「え?……あー、あんたには関係無いの!」 俺には関係無いのかね…冗談でも言ってみるか 「…誰も知られたくないぐらいか?」 ハルヒ「ギクッ)そ、そんな…じゃないわよ!ほ、ホントよ!」 …何か、口調が怪しい…一体何のノートだ? ハルヒ サイド ヤバイヤバイ…… これは、誰も知られたくないのよね… だって、これは… キョンの事もいっぱい書いてあるのよね… 写真もあるし、あたしにとって、恥ずかしい文もあるしね… キョンにバレると…死んでしまうぐらい恥ずかしい!! …学校に持っていくんじゃなかったわね… キョン「なぁ、ハルヒ」 うわっ、吃驚した… 「な、何…キョン」 キョン「確かめたい事あるけどな…こういう噂を聞いたぞ」 う…噂? 「へー、どういう噂?」 キョン「何でも、皆に知られたくない物あるらしいんだって?」 なっ!?そ…それは、このノートの事!? 「デマよ、デマに決まってるわ!」 キョン「そ、そうか…悪かったな」 ちょっと、キョンの目線があたしが持ってるノート見てるよ~… これが怪しいと思ったのね…死んでもこのノートだけは守るわ! キョン サイド やっぱ怪しい!ハルヒは動揺してる感じだからな… しかし、気になるな…うーむ… 長門「私は知ってる…」 そうかぃそうかぃ…って、え?知ってるのか? 長門(ゴクリ) 「じゃあ、何だよ?」 長門「…それは、言えない…アレは、涼宮ハルヒにとって、大切な物」 そうか…スマン… 「…何だが気になるなぁ」 そう言い、一日は終わった… だが、これで終わりではなかった… 次の日…事件が起きたのである ハルヒ サイド さて、寝る前、あのノートを取り出すかな… ………ん? ちょっと待って、疲れてるのかしら?あたし… あのノート無ぁぁぁぁい!?ちょっとちょっと!? どういう事?えぇい…思い出すのよあたしよ!! 下校 ↓ SOS団員と一緒にキョンの家へ ↓ 鞄は、リビングに置いて、キョンの部屋へ ↓ 楽しく会話 ↓ 鞄を取って帰る …まさか、まさか!? い、い、い、い、 いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…ぃゃぁぁぁぁぁぁ…ぃゃぁぁぁぁぁ…(エコー) キョン サイド ふわぁ…眠い…この坂道もキツイ… 谷口「いょぅ!キョンちゃーん」 その名で呼ぶな、気持ち悪い 「ん?おぅ、谷口か」 谷口「昨日さぁ、「もしかして、生理?」ってナンパしたら、物凄い殴られたぞwwww」 笑い事じゃねぇよ…ってか、女の子に言ったらアカンだろ… と思いながらSOS団室へ行った… さてさて、ノックノック… ハルヒ「どぉうぞっ!」 うおっ!?吃驚した…なんっー大声だ… やれやれ、中に入るか… 入ると、不機嫌な団長様がいた… 何があったんだ? ハルヒ「どうもこうも無いわよ…あたしの大切な物が無くなったから…」 マジですか!?バレたらヤバイじゃねぇのか? ハルヒ サイド むー、むー、むー、どうしよう、どうしよう、むぅぅぅぅーー… 取りあえず、動揺は隠してっと… 「ねぇ、キョン…あんたの家のリビングに何か置いてなかった?」 キョン「はて?何も置いてなかったか?」 「そぅ…」 んー、追求してみるか… 「何か、家で変わった事無い?」 キョン「んー?あぁ、そういえば…妹がニヤニヤして見てただけだが」 え?妹ちゃんか?え?マジで? キョン「マジだ、妹が「キョンくんって、幸せ者だね!」と言ってたな…何で幸せ者なのか?」 …それって…それって… キョン「ハルヒ?どうした?」 みくる「ハルヒさん?どうしたのですか?」 い、い、い、い、い、 いやあぁぁぁぁぁぁ……いやぁぁぁぁぁ…いゃぁぁぁぁぁ…ぃゃぁぁぁぁぁぁぁ…ぃゃぁぁぁぁぁぁ……(エコー) キョン サイド ハルヒが…ハルヒが…真っ白に染まってる…な、何があったんだ? ん?と、言う事は 「古泉、閉鎖空間どうなってんだ?」 古泉「いえ、大丈夫ですよ…しかし、ハルヒさんは何やら慌ててる様子ですね」 ほっ…じゃ、何で…真っ白になったんだろうな… ハルヒ「あはっ…ははははっ…ははは…ガクッ」 みくる「ハルヒさん!?大丈夫ですか!?ハルヒさん!」 …妹ねぇ、妹に聞いてみるか おまけ 谷口「全国の女達のために、ナンパ成功のために、女達よ!俺は帰って来たーっ!」 …あら?いっけね、女子更衣室だわwww …… 「WAWAWA、忘れ物~」 女A「さっさと…」 女B「帰れーっ!」 きにゃああああああああああ… ハルヒ サイド ふっ…かーつ!!って、ここは保健室? 取りあえず、一刻も早く、キョンの家へ! みくる「あ、ハル「ごめんね、みくるちゃん!急いでるから!」 急がないと!ん?下からスースーするわねぇ………ピキッ! みくる「あっ、ハルヒさん!行っちゃいましたね…スカートのチャック壊れて直して貰った所なのに」 何と、ハルヒは、スカート穿いて無かったのである…勿論、パンツの色はピンク… 「き、き、きゃあああああ…」 みくる「!?」 「みーくーるーちーゃーんー!そーれーをーはーやーくーいーえー!」 みくる「す、すみませんでしたー!」 「結構恥ずかしかったわよ!…よし、直してありがとう!じゃ!」 ドドドドドドド… みくる「走るスピード速いですね…」 谷口 サイド ふっ、今、俺は何をしてるのかって? ふふふ…吊るされてるんだよね…レッテルも貼られてますっせ! [超変態][チャック魔][ナンパ男] …誰が水下さい… キョン サイド さて、俺は学校が終わり、家にいる… 妹に聞くために帰って来たのだからな 妹「お帰りー、キョンくん」 こいつ、ムカツクぐらいアイス食べやがって 「そういや、妹よ…ハルヒの鞄の中を見たのか?」 妹「うん」 やっぱり… 「見せてくれないかな?」 妹「いいよ」 と、言うわけで…簡単に手に入れた うむ…見た目は女の子らしい模様をしてる普通のノートだが…… 中身見てみるか …これはどういうことだ? 皆も見せてやりたい気分だが…いや、いい… ○月○日 初めてあった男の子がいた…へぇ、キョンって言うんだ ちょっとカッコいいわね …これって、最初にあった時の話が…待て待て、普通の人間は興味無かったのではないのか?ハルヒよ? ○月○日 SOS団初のくじ引きだ!キョンと二人で仲良く話したい!! ハルヒ…だから、あんな態度を… ○月○日 今日は、機嫌悪かったけど、夢の中でキョンと二人きりだった… あたしの願い叶ったわ!キスよ!キス!甘いレモンの味だったよ! 興奮して一人Hしたのは内緒よ なるほど…だから、寝れなかったのか… ○月○日 今日は、あたしの誕生日… ん?これは…そうか、俺が知った時に祝ってやったっけ? あたしの誕生日を祝ってくれたのは、ある一人の男の子だったわ その男の名前はキョン…あたしは、嬉しかったの… あのバカが「谷口から聞いて気付いたけど…誕生日おめでとうな」と言ってた めっちゃ嬉しかった…あたしは泣かないように我慢してたけど、あのバカが「泣くなら、泣けばいい」と あたしは、いっぱい泣いたわ…今までは孤独だった誕生日…でも、キョンから祝ってくれた… ありがとう、キョン…あたしは幸せ者だよ …ハルヒ…お前は、やっぱ普通の女の子だもんな… 他には本人にとって恥ずかしい文章もあるから、伏せておく ハルヒ サイド そういえば、あの日記に「一人Hした」やら 「妄想して鼻血出た」やら恥ずかしい事凄く書いちゃったっけ… 早く、回収しないと!ヤバイよ、ヤバイよ!お母さん! っつー訳で、家に着いた… ピンボーン キョン「はいはい、どなたですか?」 キ、キョン!? 「あたしよ、あたし」 キョン「ハルヒ?入っていいぞ」 お邪魔しまーす キョン「どうしたんだ?」 「妹ちゃんは?」 キョン「あぁ、どっかへ遊びに行った…ま、2時間したら帰って来るだろうよ」 え、えぇ~!?そ、そんなぁ~ 特別編 その1 ちょと、悪戯したくなったので、皆さんに紹介を ○月○日 キョンの家へ遊びに行った。 キョンが一階へ用事あるため降りたのを確認して部屋を探し回った結果… エロ本10冊も見つけた…その内、3冊だけ持って帰った。 バレませんようにと願ってる ○月○日 海の日、キョンの水着姿を見て興奮しそうになった。 あたしって、変態になったのかな?ヤバイ、ヤバイ ○月○日 大佐が言ってた 「性欲はもて余す」と ○月○日 何となく、部室でキョンの真似した。 その時に、みくるちゃんや有希に見られた… 恥ずかしかったよぉ~ ○月○日 谷口が言ってた 「ナンパは千斬り挑戦すると良い」と …でも、成功してないわね 特別編 その2 ○月○日 性 欲 も て 余 す ! 何となく書いてみた…寝よう ○月○日 キョンとデートしようかな…「死刑」って言えば来てくれるかな? それで、観覧車に乗って手を繋げ…あっあっ、鼻血鼻血!ティッシュ!ティッシュ! ○月○日 店員が間違って、AVビデオ入れたみたい…折角なので見ることにした… 正直分からなかった…あたしって、子供なの? ○月○日 キョンと一緒に寝る夢を見た…ドキドキした… でも、キョンの寝顔可愛いなぁ ○月○日 キョンの寝顔コレクションを隠す場所に困った… 取りあえず、下着を入れてある棚に隠した ○月○日 みくるちゃんめ!キョンを悩殺させる気か!? あたしだってー! この後、キョンに酷く怒られた… 泣くのを我慢して抵抗したあたしがいる その時のキョンはいつもの「やれやれ…」だった キョン サイド さて、ハルヒが来た訳だが何の用かね? 「何の用だ?」 ハルヒ「妹ちゃんに会いたい」 そうか… 「だったら、ゲームでもして暇つぶししないか?」 ハルヒ「そうね」 ハルヒ サイド あれから2時間経った 妹「ただいまー」 帰って来た! キョン「来たか…」 妹「ただいま、キョンくん!あ、ハルにゃんだ!」 キョン「妹よ、ハルヒがお前に話したい事あるとさ」 と言って退場した 妹「何?ハルにゃん」 「あの日記見た?」 妹「うん」 やっぱり… ハルヒ サイド 「ちょっと持って来てくれないかな?」 妹「うん、ちょっと待っててね!キョンくーん!」 え?…って事はキョンが持ってるって事?え?嘘でしょ? 妹「持って来たよー!はい!」 「え、あ、うん…ありがとう…」 ?何かキョンがあたしを見てニヤニヤしてる… ―――― さて、帰宅したのはいいけど… 日記を開くと「見たよ、ありがとうよ」 …え?嘘…見たの!?アレやコレや全て見たの? い、い、い、い、い… いやあぁぁぁぁぁぁ…いやぁぁぁぁぁぁぁ…いゃぁぁぁぁぁ…ぃゃぁぁぁぁぁぁ…(エコー あれから、一週間…話す事が出来なかったのは言うまでも無い… 完 谷口「さっさと、千人ナンパ斬りしようぜ」
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2727.html
乙女ハルヒ日記1 乙女ハルヒ日記2 乙女ハルヒ日記3
https://w.atwiki.jp/haruhioyaji/pages/137.html
「10人がかりよ、どうする?」 「どうするも何も、俺たち狙いだろ、どうみても?」 「正確に言うと、あたし狙いだけどね。倒した覚えのあるのが何人か混じってるわ」 「ストリートファイトはやめとけ。と、いつも言ってるだろ」 「ふりかかった火の粉を払っただけよ」 「いや、その前に火をつけて回ったりしなかったか? 比喩で聞いてんだが」 「よくわからないけど、そういうこともあったかもしれないわね」 「やれやれ」 「ほら、『あっちの男は使えねえ』『狙いは女の方だけだ』『取り囲んで、足を止めさえすりゃ勝ちだ』とか、いろいろ言ってるわよ」 「ご期待に添えるかどうか」 「何言ってんの。日頃の特訓の成果を見せる日がとうとう来たのよ。喜びなさい、キョン」 「特訓って、お前の家の庭に穴掘って埋めるアレだろ?」 「そうよ、アレよ」 「まあ、待て。とりあえず話し合いからやるぞ」 「どうぞ」 「おーい、俺たちに用があるみたいだから話しかけるんだが、夜な夜な中年男を襲ってる『親父狩り』たちが、最近ひどい目に遭ってるって話を聞いた事はないか? おれたちは、ちょっと訳ありで、その「親父狩り」狩りのおっさんの関係者なんだ。そっちに敵意があることはわかるが、今日のところは『顔見せ』ってことで、また後日、日を改めて、って訳にはいかないか?」 「無理でしょうね」 ハルヒ、おまえが答えてどうすんだ。 「やっぱりこういう交渉事は荷が重いな」 「交渉だったの? なんかの口上か、落語で言うところの『枕』かと思ってたわ」 あからさまに「ハルヒ狙い」の10人は、見事にハルヒ・シフトを敷いて来た。 ハルヒの向こうに半円形に並ぶ。 いつかの経験が生かされてるんだろうか。 ハルヒの奴は、優雅に膝を曲げて「どうぞ、お先に」と身振りで俺を促す。 ちきしょう、無駄に可愛らしいぞ。 俺はハルヒの横を抜けて、相手方の半円形の真ん中をとぼとぼ歩いて行く。 正面の奴との距離が縮まるはずなんだが、向こうはなんと後ずさりしていて、半円形ごと俺の歩調にあわせて下がって行く。 どうも、こちらの意図が分からず不気味がってるようなんだが。 調子狂うな。 俺は歩調を早める。 後退する半月形のスピードも上がる。 おいおい、下がってどうすんだ。 しょうがない。俺は駆け足に切り替える。 正面の奴は、180度反転、なんと逃げる手に出たが、俺がダッシュした方が早く、本能的に逃げる相手にはタックルをかけてしまった。 おお、痛そうだ。すまん、わざとじゃない。これもみんな訓練という名の条件反射の賜物で……。 振り返ると、半円形の陣形は当然ながら崩れ、ハルヒはその端っこ(向かって左側)から、いつものごとく各個撃破に取りかかっていた。 半円形の残り右側を見ると、なんだか怖い者を見たような目で俺を見る。 俺が何かやったか? 単に、こいつが逃げたから反射的にタックルしてしまっただけで、俺の引き出しには、とくにヤバそうなものは何も無いはずだぞ。 俺はゆっくり立ち上がって、残り右側半分の連中の方へ、またてくてくと歩いて近づいて行った。 連中も、仲間がハルヒに一人ずつやられていくのは見るに忍びないのか、助けに行きたいのだが、どうも「不気味認定」された俺に近づかないでどうやって向こうへ行けばいいかを思案中らしい。 俺は、適当なところで立ち止まった。 相手に取っては、さぞややこしそうな距離を残して。 「キョン、こっちは片付いたわよ」 俺は「ああ、わかった」と答えてから、残り半分の右側君たちに向き直った。 「と、うちの相方は言ってるんだが、どうする?」 いや、すごんだ訳じゃないぞ。 努めてジェントルに、加えて(これは本心からだが)めんどくさそうに『質問』した。 右側君たちは、互いに顔を見合わす。 「もう、いらいらするわね。どうすんの!!」 ここにハルヒの怒声砲が一発。 右側君たちは、急に仲間意識に目覚めたらしく、ひっくり返ってる仲間たちを、分担して背負うなり肩を貸すなりし、這々の体で去って行った。 「キョン、あんた、なかなかやるじゃない!」 そうか? そんな女番長にほめられてるような事を言われても、あまりうれしくはないんだが。 それに今日俺がしたことといったら……。まあ、ハルヒは適度に暴れられてご機嫌だし、俺もズボンの膝についた土を払い落とすぐらいで済んだのなら、 「すべてうまくいったIt all went right.」 というべきなんだろう。 多分な。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5374.html
~部室にて~ ガチャ 鶴屋「やぁ!みんな!」 キョン「どうも」 みくる「鶴屋さんどうしたんですかぁ?」 鶴屋「今日はちょっとハルにゃんに話があるっさ!」 みくる(あぁ、あのことかぁ) ハルヒ「え?あたし」 鶴屋「そっさ!」 ハルヒ「?」 鶴屋「明日、ハルにゃんと長門ちゃん、みくるとあたしで遊び行くよ!」 ハルヒ「でも明日は団活が」 鶴屋「名誉顧問の権限を行使させてもらうよ!」 ハルヒ「えっと……有希はいいの?」 長門「構わない」 ハルヒ「みくるちゃんは?」 みくる「わたしは鶴屋さんから、事前に言われてましたからぁ」 ハルヒ「古泉君とキョンは?」 古泉「つまり男性禁制ということですよね?僕は大丈夫ですよ」 キョン「あぁ、俺も問題ない」 鶴屋「ハルにゃんはどうなのさ?」 ハルヒ「う~ん、そうね。たまにはいいかも」 鶴屋「じゃあ決まりっさ!」 みくる「ふふふ」 長門「……」ペラ 鶴屋「さぁ、こっからは女の子同士の話し合いの時間だよ!男子諸君は出てった、出てった!」シッシッ 古泉「そういうことなら帰りますが、よろしいですか涼宮さん?」 ハルヒ「そうね。今日は鶴屋さんに免じて二人とも帰っていいわよ」 キョン「じゃあそうさせてもらうぞ」 古泉「それでは、みなさん。また来週」 みくる「お気をつけて」 鶴屋「バイバ~イ」フリフリ ガチャ 鶴屋「さて、男子は追い払ったね。それで明日は何時頃なら大丈夫?」 ハルヒ「どっちにしろ朝から団活のつもりだったから、何時でも平気ね」 鶴屋「長門ちゃんは?」 長門「大丈夫」 鶴屋「みくるも大丈夫?」 みくる「はい」 鶴屋「じゃあ朝十時に駅前ね!」 ハルヒ「わかったわ」 鶴屋「それとさ、お弁当は持参だよ!」 みくる「近くにお店はないんですかぁ?」 鶴屋「ないことはないけど」 ハルヒ「別にいいんじゃない?」 鶴屋「さすがハルにゃん、話が分かるっさ!」 ハルヒ「どうせだから勝負しましょうよ?」 みくる「勝負ですかぁ?」 ハルヒ「そう料理対決!学年別のチーム戦よ!」 鶴屋「ってことは、あたしとみくる対ハルにゃんと長門ちゃんだね?」 ハルヒ「そうよ」 鶴屋「望むところっさ!ねっ、みくる!」 みくる「ふふふ。そういうことなら頑張っちゃいますよぉ」 ハルヒ「有希もそれでいいわよね?」 長門「いい」 ハルヒ「じゃあ今夜は有希のうちに泊まりいくわよ?」 長門「構わない」 鶴屋「それならあたしもみくるんとこ泊まりに行こっかなぁ」 みくる「わ、わたしの部屋はちょっと~」 鶴屋「いつになったら部屋片付けんの?」 みくる「そ、そういうわけじゃないですってばぁ~」 鶴屋「なら今夜はあたしんとこ来なよ!」 みくる「わかりましたぁ」 ハルヒ「それで、鶴屋さん。明日はどこ行くの?」 鶴屋「それは明日のお楽しみっさ!」 ハルヒ「団活休みにするくらいなんだから、楽しみにしてるわね!」 鶴屋「あんまりプレッシャーかけられると困るんだけどな~」 みくる「ふふふ」 長門「……」ペラ みくる「涼宮さん、今日はこの後どうしますかぁ?」 ハルヒ「そうね、あの二人帰しちゃったし……」 鶴屋「じゃあ解散でいいじゃん!あたしは明日のレシピをみくると相談せねばね」 ハルヒ「そうしましょっか」 みくる「それじゃあ、一度家に帰って着替えを取りに行きますねぇ」 鶴屋「あたしもついt」 みくる「鶴屋さんはおうちで待っててくださいね」 ハルヒ「みくるちゃん随分かたくなに拒否するわね……何かあるの?」 みくる「そ、そういうわけではないんですけどぉ……」 鶴屋「ハルにゃん、ハルにゃん、みくるはきっと部屋に男を飼ってるんだよ」ボソ ハルヒ「ウソ!?」 みくる「つ、鶴屋さ~ん、そんわけないじゃないですかぁ~」 ハルヒ「みくるちゃんがね~」 みくる「涼宮さんまで~」 鶴屋「あはは、それじゃ解散しよっか!」 長門「……」パタン ハルヒ「有希もきりがいいみたいだしね」 みくる「部屋に男の人なんかいませんからね?」 鶴屋「分かった分かった、ほら帰るよ!」 みくる「適当じゃないですかぁ」 ハルヒ「有希、あたしも家帰って、それから六時半くらいにはマンション行くわ」 長門「……」コク ハルヒ「それじゃあ鍵閉めるわよ?みくるちゃん早く」 みくる「は、はーい」トテトテ ガチャ ハルヒ「よしっと、それじゃ行きましょ」 鶴屋「はいよ~」 ~帰り道にて~ ハルヒ「さすがに夏ね。五時前だってのにこんなに明るい」 鶴屋「日が長くなると一日が無駄に長く感じるよ」 みくる「でも、お洗濯とか出来るし、いいことも多いですよ?」 ハルヒ「みくるちゃん主婦みたいね」 鶴屋「そりゃ仕方ないよ、ハルにゃん。家で主婦やってんだから」 みくる「まだ言うんですかぁ」 鶴屋「あっはっはっはっ!もう止めたげるよ」 みくる「もう!」 ハルヒ「話戻すけど、どうせなら夏が日が短く、冬が日が長く、この方がいいわよね」 長門「それでは生態系がおかしくなる」 ハルヒ「初めっからそうだったらそうゆう進化をするでしょ?」 長門「……」コク ハルヒ「別に、今から変われー!、ってわけじゃないわよ。あくまで希望よ、希望」 みくる(そ、それでも涼宮さんにそう希望されるのは) 長門(非常に困る) 鶴屋「でも、夏の日が長いおかげでいっぱい遊べるんだし、ハルにゃんとしては結果オーライじゃないのかい?」 ハルヒ「う~ん、それもそうね」 みくる「ほっ」 鶴屋「どしたの、みくる?」 みくる「な、なんでもないですよ」 鶴屋「?」 長門「……」トテトテ ハルヒ「それじゃこのへんで別れましょ」 鶴屋「そうだね、明日は覚悟していなよ、ハルにゃん?」 ハルヒ「例え鶴屋さんでもそうはいかないわよ」 みくる「それじゃあまた明日」 ハルヒ「ばいばい」 鶴屋「ばいば~い」フリフリ ハルヒ「それじゃあ有希。またあとでね」 長門「……」コク ~長門宅にて~ ピンポーン 長門「……」 ???「あたしよ」 長門「知らない」 ???「有希!」 長門「ジョーク。今開ける」 カチャ ハルヒ「毎回毎回よくも飽きないわね」 長門「反応がいい」 ハルヒ「余計なお世話よ。とりあえずあがるわね」 長門「どうぞ」 ハルヒ「お邪魔しま~す。おっ、前より小物が増えてきたわね」 長門「あなたが選んだものがほとんど」 ハルヒ「だって有希全然選ぼうとしないじゃない」 長門「そうでもない」 ハルヒ「そうだっけ?」 長門「そう」 ハルヒ「よっこいしょっと」バフ 長門「そこは私のベッド」 ハルヒ「知ってるわよ。なんか落ち着くのよね~」 長門「そう」 ハルヒ「なんでかしらね?このまま寝ちゃってもいい?」 長門「構わない」 ハルヒ「いいわけないでしょ、明日のお弁当のおかず買ってこなきゃ」 長門「……」コク ハルヒ「財布は持った?」 長門「持った」 ハルヒ「鍵閉めた?」 長門「閉めた」 ハルヒ「じゃあ行くわよ」トテトテ 長門「……」トテトテ ~移動中~ ハルヒ「有希って小さいくせに歩くの早いわね」トテトテ 長門「あなたが遅い」トテトテトテ ハルヒ「言ったわね」トテトテトテトテ 長門「……」トテトテ ハルヒ「ほら、あたしのほうが早い」トテトテトテ 長門「急ぐ理由がわからない」トテトテ ハルヒ「ぐっ」 ハルヒ「有希って晩御飯まだでしょ?」 長門「……」コク ハルヒ「なんか食べたいものある?」 長門「カレー」 ハルヒ「いつもそれじゃない?作る方としてはもっとレパートリーを増やしてくれた方が、作りがいあるんだけど?」 長門「……」 ハルヒ「って、なんか奥さんの台詞ね、これ」 長門「ハンバーグ」 ハルヒ「いいわよ。それもあたしの得意料理のレパートリーにあるから」 長門「期待する」 ~スーパーにて~ ハルヒ「さて、明日のお弁当の中身どうしようかしら」 長門「カr」 ハルヒ「いい加減にしなさい」 長門「……」 ハルヒ「……そもそも、何を基準で勝ち負けにするか決めてなかったわね」 長門「……」キョロキョロ ハルヒ「明日みんなで決めればいっか」 長門「……」キョロキョロ ハルヒ「さっきからなに探してるの?」 長門「弁当箱」 ハルヒ「え?」 長門「明日お弁当を持っていくなら箱は必要」 ハルヒ「いや、だから、有希ってお弁当学校持ってたりしたことないの?」 長門「ない」 ハルヒ「……」 長門「?」 ハルヒ「いつもどうしてるの?」 長門「禁則事項」 ハルヒ「は?」 長門「ジョーク」 ハルヒ「はぁ、まぁいいわよ。食材コーナーにはないからあっちに探しに行きましょ」 長門「……」コク ハルヒ「スーパーにしては結構種類あるわね」 長門「……」キョロキョロ ハルヒ「どれにするの?」 長門「これ」 ハルヒ「それは保存用のタッパーよ、それ以前に大きすぎよ!」 長門「いける」 ハルヒ「ダメよ」 長門「……」ジー ハルヒ「そもそもそれだと鞄に入らないじゃない」 長門「……うかつ」 ハルヒ「有希は大食いだからなぁ……これくらいが妥当じゃない?」 長門「小さい」 ハルヒ「あたしの二倍はあるわよ?」 長門「……わかった」 ハルヒ「なんか子供をあやしてるみたい」 長門「肉体的には同年齢」 ハルヒ「肉体的?有希の方が幼く見えるけど?」ニヤ 長門「……」 ハルヒ「明日のお弁当のおかずはこんなもんね。他食べたいものある?」 長門「カr」 ハルヒ「ないみたいね。それじゃレジ行きましょ」 長門「……」コク ハルヒ「今日もワリカンよ?有希っていつも全部払おうとするんだもの」 長門「作るのは私ではないから」 ハルヒ「じゃあ今日は有希も一緒にやりましょ?」 長門「一緒に?」 ハルヒ「そう、あたしのお手伝い」 長門「いい」 ハルヒ「まったく、どっちのいいよ?」 長門「肯定」 ハルヒ「よろしい」 ~帰宅中にて~ ハルヒ「日が落ちると涼しくていいわね」 長門「……」コク ハルヒ「……あっ、流れ星だ」 長門「……」トテトテ ハルヒ「流れ星が消えるまでにお願い事を、三回言えば願いが叶うかぁ。まず無理ね」 長門「無理」 ハルヒ「なんか短文でないかしら……」 長門「………」 ハルヒ「死ね死ね死ね、とか?」 長門「あなたが言うと笑えない」 ハルヒ「いつもの有希みたいにジョークよ」 長門「あなたのジョークは厄介すぎる」 ハルヒ「そう?」 長門「故に笑えない」 ハルヒ「そもそも笑わないくせに」 長門「あなたには才能がない」 ハルヒ「言ってくれるわね」 長門「言った」 ハルヒ「いつか笑わせてやるんだから」 長門「そう」 ~長門宅にて~ ガチャ ハルヒ「ただいまー」 長門「……」 ハルヒ「有希も言いなさいよ」 長門「中には誰もいない」 ハルヒ「いいから」 長門「ただいま」 ハルヒ「おかえり。ね、いるときはいるのよ」 長門「そう」 ハルヒ「そうなのよ」 ハルヒ「とりあえず今日買った食材を冷蔵庫に閉まっておいて」 長門「わかった」 カチャカチャ パタン 長門「閉まった」 ハルヒ「じゃあ少し休んでから、夜ご飯の支度しましょ」 長門「……」コク ピッ ハルヒ「どの番組もつまんないわね」 ピッ 長門「そう」 ピッ ハルヒ「どれもこれも前見た番組のパクリみたいな内容じゃない」 ピッ ハルヒ「TV見ててもつまんないし、晩御飯作りましょ?」 長門「それがいい」 ~食事後~ 長門「ごちそうさま」 ハルヒ「おそまつさま。なんかこの雰囲気にも慣れてきたわね」 長門「?」 ハルヒ「あたしが有希の家に来て、二人でご飯食べて、ゴロゴロして、色々話して、と言っても有希は聞くのが専門よね」 長門「……」 ハルヒ「ふふ。悪くない、悪くないわ。なんか通い妻みたいで変な気分だけど」 長門「悪くない」 ハルヒ「有希も?」 長門「……」コク ハルヒ「そっか。……あたしね、これからも有希とはずっと一緒にいたい」 長門「大丈夫。私が守る」 ハルヒ「ふふふ。私よりちびっ子の癖になに言ってんのよ」 長門「……」 ハルヒ「お風呂ありがと」 長門「構わない」 ハルヒ「明日はお弁当作んなきゃだし、早く寝ましょう」 長門「……」コク ハルヒ「あたしは髪乾かしてから寝るわ。おやすみ、有希」 長門「おやすみなさい」 ハルヒ「……」 ~翌日~ ???「……ルヒ、……う朝、起……」 ハルヒ「う~ん」 ???「もう……、……て」 ハルヒ「あ、あとごふん」 ???「わかった」 ハルヒ「……ん」Zzzz ???「いい加減に起きて」ポカ ハルヒ「……えぇ?ふわぁ~あ、おはよう有希」 長門「おはよう」 ハルヒ「なんか有希のうちって安心して寝れるわ」 長門「そう」 ハルヒ「そうなの。ところで今何時?」 長門「午前八時ちょうど」 ハルヒ「……え?」 長門「午前八時ちょうどと言った」 ハルヒ「……!や、やばいじゃない!約束まで二時間しかない!」 長門「正確には一時間五十八分三じゅ」 ハルヒ「やばいわ!ご飯に火入れなきゃ!」 長門「もう入れた」 ハルヒ「でかしたわ有希!」 長門「当然」 ハルヒ「それじゃあ、すぐ顔洗ってくるから台所で待ってて!」 長門「わかった」 ~駅前にて~ 鶴屋「おはようハルにゃん!」 みくる「おはようございます」 ハルヒ「おはよう、ほぼ同時についたわね」 鶴屋「そうだね!ちゃんとお弁当は持ってきたかい?」 ハルヒ「ばっちりよ!ね、有希?」 長門「……」コク ハルヒ「それで今日はどこ行くの?」 鶴屋「ふふふ。実はこの間、こんなものを貰ったのさ」バッ みくる「チケット、ですか?」 鶴屋「そうさ!五月の半ばにオープンしたばかりの、あの遊園地のチケットだよ!」 ハルヒ「あの遊園地!CMとか見て興味があったのよね、実は」 みくる「あ、あそこってジェットコースターが目玉なんですよねぇ……」 鶴屋「んふふふふ。頑張ろうね、みくる♪」 みくる「ひぃ」ビク ハルヒ「あれ?遊園地ならお弁当いらないんじゃないの?」 鶴屋「あそこの飲食店って、めがっさ混むみたいなんだよ」 ハルヒ「そうゆうことか」 鶴屋「そう、せっかく遊びに行くんだから、少しでも遊ばないとね」 ハルヒ「賛成だわ。それじゃあとっとと行きましょ!」 鶴屋「おー!」 ~遊園地にて~ ハルヒ「……これは」 みくる「……想像以上に」 鶴屋「……人だらけだね」 長門「……うるさい」 ハルヒ「なにはともあれ……遊ぶわよ!有希、あれ、あれ乗ろ!」グイ タタタッ 鶴屋「ありゃ、行っちゃた」 みくる「ですね」 鶴屋「あたしたちも行くよ!」 みくる「は、はぁい」 タタタッ ワーー! みくる「こ、これに」ブルブル キャーー! みくる「の、乗るんですか?」ブルブル ギャーーーーー! ハルヒ「だってこれが目玉なんでしょ?みくるちゃんが自分で言ってたじゃない?」 鶴屋「観念しなよ、みっくる♪」 みくる「そ、そんなぁ」ブルブル 長門「面白そう」 みくる「長門さんまでぇ~」 ハルヒ「女は度胸よ!」ガシッ みくる「ひ、ひぇ~」ズルズル みくる「ど、どんどん高くなってきましたよ?」 みくる「レ、レ、レ、レールが、み、見えませんよ?」 みくる「え?落ち……キャアァァッァァァァァ!!!」 みくる「わぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ!!!」 みくる「ひゃぁあっぁぁぁぁぁぁ!!!」 みくる「……、……。……」 ハルヒ「いやー!凄かったわね、有希!」 長門「ユニーク」 鶴屋「たしかにみくるはめがっさユニークだったっさ!ほんとに悲鳴上げるんだもん!あっはっはっはっはっは!」 みくる「す、少し、うっ、や、休ませてくださぃ」 ハルヒ「何言ってるの、まだ一つ目じゃない!次行くわよ、次!」 みくる「こ、これって」 長門「ホラーアトラクション」 ハルヒ「さぁ行くわよ!」 みくる「む、無理ですよぉ~」 鶴屋「結構怖いみたいだよ、ハルにゃん」 みくる「あれ?」 ハルヒ「そうなんだ、でもどんと来いよ!」 みくる「わ、わたし入らなくていいんですかぁ?」 ハルヒ「こういうとこって本物が出たりするらしいじゃない?」 みくる「あ、あの~」 鶴屋「TVで見たことあるっさ!」 ハルヒ「出てきたら捕まえてやるわ!ね、有希」 長門「……」コク スタスタ みくる「置いてかれた……。わ、わたしもい、行きます!」トテトテ ハルヒ・鶴屋(作戦通り!) みくる「ふぇ~、ま、真っ暗ですよぉ」ブルブル みくる「ひゃ!い、今向こうに、だ、誰かいましたよ~」ブルブル みくる「え?後ろ?……ひぃゃぁぁあああっぁぁぁぁ!!!」パタパタ みくる「きゃ!ひっ!」コテン みくる「……うぅ、うぅ、うぅぅぅ」ポロポロ ハルヒ「ご、ごめんね、みくるちゃん。まさかこんなに怖がるとは思ってなかったのよ」 みくる「ひっく、ひっく」ポロポロ 鶴屋「悪ノリしすぎたよ、あたしからもごめんね?」 みくる「うぅっ、も、もう大丈夫です、ひっく」グス 長門「ユニーク」 ハルヒ「こら!有希!」ポカ みくる「もうそろそろ、お昼だしお弁当にしませんかぁ?」 鶴屋「そうしよ!あそこの芝生を陣取ろうよ!」 ハルヒ「賛成!」 長門「……」グゥゥ トテトテ ~芝生にて~ ハルヒ「昨日話した勝負のこと覚えてるわね?」 鶴屋「もちろんっさ!」 ハルヒ「基準は見た目と味でいいわよね?」 みくる「はい」 鶴屋「一生懸命作ったからね。この勝負いただいたよ!」 ハルヒ「ふふふ、ではいざご開帳!」 パカッ 鶴屋「あ」 みくる「そんなぁ~」 ハルヒ「こんなのって」 長門「……」 ハルヒ「……そういえば鞄持ったままアトラクション回っちゃたわね」 長門「グチャグチャ」 鶴屋「これはさすがにショックだよ……」 みくる「でも、形は悪くても食べられますから」 ハルヒ「わかってる、わかってるわ」 鶴屋「それでも、苦労が水の泡ってのはねぇ……」 長門「……」モグモク ハルヒ「勝負はお預けね……」 ~食事後~ ハルヒ「それじゃあ、あたしと鶴屋さんでフリーフォールみたいの乗ってくるわね」 鶴屋「みくるはそこのベンチで休んでて!」 みくる「わかりましたぁ」 ハルヒ「有希も来る?」 長門「……」フルフル ハルヒ「そう、それじゃあそこであたしたちの勇姿を見てなさい」 長門「……」コク みくる「ふぅ、お二人とも元気ですねぇ」 長門「……」コク みくる「……」 長門「……」 みくる(き、気まずいよぉ~) 長門「朝比奈みくる」 みくる「は、はひ!」 長門「?」 みくる「なんでもないです、続けてください」カァァァ 長門「質問がある」 みくる「質問ですか?」 長門「この先はどうする?」 みくる「え?多分ご飯でも食べにいくんじゃないですか?」 長門「違う。今後の動き。私は涼宮ハルヒの力の観察」 みくる「わたしは……監視です。もとよりそれが目的ですから」 長門「なぜ監視を?」 みくる「禁則事項です」 長門「この後世界は、涼宮ハルヒはどうなる?」 みくる「禁則事項です」 長門「今まで起きてきた出来事は全て予定通り?」 みくる「禁則事項です」 長門「そう。ならいい」 みくる「……。長門さんは観察が目的なんですよね?」 長門「……」 みくる「観察の対象と仲良くなるのは、いいことなんですか?」 長門「私だけではないはず」ジー みくる「わたしはそんなつもりではなかったんです!でも長門さんは涼宮さんとは……親友なんですよね?」 長門「そう」 みくる「わたしは、わたしはこんなはずじゃなかった……なかったんです……」 長門「?」 みくる「……これ以上は言えません」 長門「そう」 みくる「長門さんはどうするんですか?」 長門「変わらない。いつも通り。しかし」 みくる「?」 長門「私という個体は涼宮ハルヒのそばにいたいと思っている」 みくる「……」 長門「これは私の意志。涼宮ハルヒは私を必要としてくれている」 みくる「……そうですよね」 長門「それに答えるのは親友として当然」 みくる「……わたしは」 長門「古泉一樹に新たな鍵は私だと言われた」 みくる「古泉君が?」 長門「そう。そのことでどうなるかはわからない。ただ、涼宮ハルヒに危害を加えるなら、誰であっても容赦しない」 みくる「……わたしに関しては大丈夫です。そんなことをする理由がありませんから」 長門「そう」 みくる(……わたしは、わたしはただの監視者だから……これからもただ見ているだけの……) 鶴屋「みっくる~!いや~めがっさすごかったよ~!こう、ビューンとさ、ってみくる?」 みくる「……え?」 鶴屋「なんか元気ないよ?大丈夫?」 みくる「だ、大丈夫ですよぉ」 ハルヒ「どうせ有希が変なこと言ったんでしょ?最近辛口なのよね、このコ」 みくる「ち、違いますから、はしゃぎすぎて気分が悪いだけですよ」 鶴屋「無理しちゃダメだかんね?」 みくる「もう平気ですよ」ニコ ハルヒ「それじゃあ激しいアトラクションは一旦休憩にしましょ」 鶴屋「そうっさね。……さっきまでみくるは長門ちゃんと話してたの?」 みくる「はい。長門さんとあんなにおしゃべりしたの初めてです」 ハルヒ「有希と会話が続くなんて凄いわね。あたしですら難易度が高いのに」 鶴屋「なに話してたの?」 みくる「長門さんとの秘密なんです」 ハルヒ「有希、教えなさいよ~」 長門「禁則事項」 みくる「……」 鶴屋「……。みくる、なんか飲み物買ってくるけど何がいい?」 みくる「ありがとうございます。お茶がいいです」 鶴屋「わかったよ。長門ちゃん、一緒に買いにいこ?」 長門「……」コク ハルヒ「有希、あたし炭酸がいい」 長門「わかった」 ~自販機前にて~ 鶴屋「……ねぇ、長門ちゃん?」 長門「何?」 鶴屋「みくるに何言ったの?」 長門「質問をしただけ」 鶴屋「質問?どんな?」 長門「言えない」 鶴屋「なんで?」 長門「言えない」 鶴屋「なら、単刀直入に聞くけど、……みくるをいじめてたのかな?」 長門「……」フルフル 鶴屋「信じていいの?」 長門「どちらでも」 鶴屋「……」 長門「……」 鶴屋「……うん、疑ってごめんよ?みくるってあんなんだからさ、友達として不安だったんだよ」 長門「そう」 鶴屋「長門ちゃんだって、ハルにゃんのこと見捨てられないでしょ?」 長門「もとより見捨てない」 鶴屋「だよね、とはいえ、疑ってほんとにごめんね」 長門「いい。ただ」 鶴屋「なに?」 長門「今小銭がない」 鶴屋「先輩にたかる気かい?」 長門「違う、悪いと思っているなら、お金を貸して欲しい」 鶴屋「いいよ、後輩のぶんくらいお姉さんが買ったげる♪」 長門「感謝する」 鶴屋「はい、みくる」 みくる「ありがとうございます」 ハルヒ「……抹茶の炭酸ってなによ?」 長門「あった」 ハルヒ「炭酸と言ったのはあたしだけど……これはないわよ」 長門「飲まず嫌い?」 ハルヒ「うっ……、いいわ、飲んでやるわよ!」ゴク 鶴屋「ど、どお?」 ハルヒ「……」フルフル 長門「ユニーク」 ハルヒ「……デコピンよ」ピシ 長門「……」ナデナデ ハルヒ「鶴屋さん、今日はありがとね」 鶴屋「なに、いつもみくるがお世話になってるからね。そのお礼さ♪」 みくる「ふふふ」 ハルヒ「あたしだってみくるちゃんにお世話になってるわよ?」 みくる「涼宮さん……」 ハルヒ「コスプレとか、部室の掃除とか、お茶汲みとか」 みくる「え、えぇ~」 鶴屋「先輩をパシリ扱いとはいけない子だね?こうしてやる!」 ハルヒ「や、やめて、鶴屋さん、アハハ、うそ!冗談だから!アハハちょ、くすぐったいってば~」 鶴屋「参ったか!」 ハルヒ「……このあたしが、はぁーはぁー、やられて、黙ってる、とでも?」 鶴屋「ん?」 ハルヒ「えい!」 鶴屋「ハルにゃん、ひ、卑怯だよあっはっはっは、そこは、はんそ、反則だよ、あっはっはっは」 ハルヒ「やられたらやり返さないとね」 鶴屋「覚えてろよ~」 ハルヒ「返り討ちにしてやるわ!」 鶴屋「せっかくだしこの後ご飯でも食べ行く?」 ハルヒ「そうね。どこ行く?」 長門「……」クイクイ ハルヒ「ん?どしたの有希?」 長門「あれ」 ハルヒ「あれ?」 鶴屋「あれはバイキングだね!」 みくる「も、もう怖いのいやですよぉ」 ハルヒ「みくるちゃん、ただの食べ放題よ。有希あそこがいいの?」 長門「……」コクコク ハルヒ「二人ともあそこでいい?」 鶴屋「あたしは構わないっさ!」 みくる「大丈夫です」 ハルヒ「それじゃあ、行きましょっか」 長門「……」トテトテ ~帰り道にて~ 鶴屋「いや~めがっさお腹いっぱいだよ」 長門「満腹」ケプ 鶴屋「女四人がバイキングでがっついてる光景は、シュールだったろうね」 ハルヒ「がっついてたのは鶴屋さんと有希だけでしょ?あたしとみくるちゃんは腹八分よ」 みくる(それでも食べすぎちゃいました……) 鶴屋「それじゃあ、ここらでお別れだね」 ハルヒ「そうね、今日は楽しかったわ。ね、有希?」 長門「……」コク 鶴屋「そりゃ良かった。誘ったかいがあったってもんだよ」 ハルヒ「じゃあまた学校でね。鶴屋さん、みくるちゃん」 鶴屋「バイバイ」 みくる「あ、あの、長門さん」 長門「何?」 みくる「少し、少しだけいいですか?」 長門「構わない」 みくる「お二人は少しだけ待っててください」 鶴屋「わかったっさ」 ハルヒ「有希はあたしのだから持って帰っちゃダメよ」 鶴屋「おっ、ラブラブだねぇ~」 ハルヒ「ジョークよ、ジョーク」 みくる「ちゃんとお返ししますから」ニコ 長門「何?」 みくる「本当はこんな事を言うのは禁止されています」 長門「……」 みくる「でも、でもわたしも長門さんも、望む望まないに関わらず、主要人物の一人になってしまいました」 長門「……結果的に私は望んだ」 みくる「そ、それは長門さんの場合です!」 長門「わかっている」 みくる「……同じ『部活仲間』としての忠告です。涼宮さんとは距離を置いてください」 長門「……何故?」 みくる「……この間私向けにそういう指令がきました。内容は知りません」 長門「禁則事項では?」 みくる「……話は以上です。また」スタスタ 長門「……」 ハルヒ「それでみくるちゃんはなんだって?」 長門「秘密」 ハルヒ「仕方ない、くすぐってでも吐かせてやるわ」 長門「無駄」 ハルヒ「どうよ!ほらほら!」 長門「まるで無駄」 ハルヒ「この不感症め!」 長門「なんとでも」 ハルヒ「あぁ、つまんなーい」 長門「そう」 ハルヒ「まぁ、いいわ。帰りましょ」 長門「?」 ハルヒ「~♪」 長門「あなたの家はこっちではない」 ハルヒ「あれ?言ってなかったけ?あたしの家今誰もいないから、有希の部屋泊まるって」 長門「初耳」 ハルヒ「そうだっけ?」 長門「そう」 ハルヒ「一泊も二泊も変わんないでしょ?さ、帰るわよ」 長門「……」コク ~長門宅にて~ ガチャ ハルヒ「ただいま~」 長門「……」 ハルヒ「……ただいま~」 長門「……」 ハルヒ「た・だ・い・ま」 長門「……ただいま」 ハルヒ「違う!あたしがただいまって言ったら、有希はおかえりでしょ?」 長門「……」 ハルヒ「もう一度よ。ただいま」 長門「おかえり」 ハルヒ「次は有希」 長門「ただいま」 ハルヒ「おかえり」 ハルヒ「あぁ~楽しかったぁ~、けど疲れたぁ~」 長門「六時間遊んだ」 ハルヒ「あれ?そんなもんだった?」 長門「充分」 ハルヒ「そうね、これ以上疲れたら明日筋肉痛になっちゃうわ」 長門「そう」 ハルヒ「有希は平気?」 長門「……」コク ハルヒ「文学少女のくせに丈夫ね」 長門「……そう」 ハルヒ「実はね」 長門「?」 ハルヒ「今日の団活中止になって嬉しかったの」 長門「何故?」 ハルヒ「一応表には出さないようにしてるけど、まだちょっとあいつと一緒に行動するのが、ね」 長門「……」 ハルヒ「そりゃ、盛大にふられてるもの、気にしてないっていったらウソじゃない?」 長門「そう」 ハルヒ「やっぱり気になっちゃう……ほんとに恋ってめんどくさい」 長門「……」 ハルヒ「未練がましいのなんてらしくないわね」 長門「……」コク ハルヒ「今の話忘れて!お終いお終い!さぁ明日も休みだし!今日こそ夜通し遊ぶわよ!」 長門「構わない」 ハルヒ「しっかり朝日を拝んでやるんだから!」 長門「そう」 ハルヒ「……」Zzzz 長門(まだ十二時) ハルヒ「……」Zzzz 長門「……」 ハルヒ「……ん……いや」グス 長門「?」 ハルヒ「……ゆ……き」グス 長門「……何?」 ハルヒ「おねが……いかな……いで」グス 長門「私ならここにいる」ギュ ハルヒ「……ん……」Zzzz 長門「……」ギュー --同じ『部活仲間』としての忠告です。涼宮さんとは距離を置いてください-- 長門(どこにも行かない。ここが私の場所) ~To Be Continued~
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1875.html
涼宮ハルヒの不覚 分割版 涼宮ハルヒの不覚1 涼宮ハルヒの不覚2 涼宮ハルヒの不覚3 涼宮ハルヒの不覚4 涼宮ハルヒの不覚5 涼宮ハルヒの不覚6